名古屋工業大学ヨット部

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3/9.10.11.12 江ノ島遠征報告

日頃より大変お世話になっております。

副将の髙野陸斗です。

3/9.10.11.12の4日間に渡り行った江ノ島遠征のご報告をさせていただきます。

 


この遠征におきましては、石川監督、村田コーチ、OGの城井さん、近畿大学OBの山崎さんにお越しいただきました。お忙しい中とは思いますが、手厚いご支援をありがとうございます。

また、この遠征が実現できたのも、日頃より多大なるご支援をくださるOBOGさんの支えがあってこそだと感じております。素晴らしい環境でセーリングに打ち込めることへの感謝を忘れず、皆様に少しでも良い結果を報告できるよう引き続き努力してまいります。

 


今回の江ノ島遠征は、入賞に向けた現時点の位置の確認、及びそれを元にした迅速なプラン修正をすることが1番の目的です。470チームでは、現時点でインカレ12位レベルの走りをすることが1つの目標でした。冬の練習は、今回の遠征に全て標準を合わせ、その中間目標を達成するために取り組んでまいりました。

 


以下、各日の報告です。

 


3/9(木)

この日は、積み下ろし後の出艇となりました。470チームは神奈川大学さんと東京経済大学さん、スナイプチームは一橋大学さんとの合同練習を行いました。

江ノ島遠征初日となるこの日は、4〜5m/sの順風でうねりのある海面での練習となりました。風速や風向、うねりとの兼ね合いによって、ベストな走らせ方が変わってくるという点において、蒲郡とは異質な困難があると感じました。夕方にかけて風が落ち、うねりが残った海面でのセーリングは非常に難しく、チーム内の3艇でもベストだと思う走り方が割れたためミーティングの良い材料となりました。うねりによるアパレントウインドの変化への対応の差によって、ボートスピードや帆走角が大幅に変わってくる為、なんとしても土日のレースまでに解決しなければならないという焦りがありました。

練習メニューとしては、短めのマークラウンディングを中心に行い、対艇の戦略、短いスパンでの上下マーク回航など、レース前の良い確認とすることができました。うねりによる加減速に対応出来ないと、タックジャイブでのロスが大きくなってしまったり、回航のタイミングがズレてしまったり、特有の難しさに翻弄される1日となりました。

この日のミーティングでは、うねりに対する船の走らせ方や、神奈川大学さんとのクルーワークの違いや各動作の細かいところについてを主な議題としました。

 


3/10(金)

この日も木曜と同様、470チームは神奈川大学さんと東京経済大学さん、スナイプチームは一橋大学さんとの合同練習を行いました。

前日と同じマークラウンディングを中心とした練習では、うねりによりボートスピードが出しにくい海面をいかに攻略していくかを念頭に置きました。タック、ジャイブ、回航等、加速できるタイミングを逃さずに丁寧にゲインしていくことが非常に重要でした。艇数が多く密集したマークラウンディングでは、何を目的とするかによって練習の質が大きく変わります。前半は、あえて走りづらいところで耐えることを目的としたことで、土日のレースに向け、落ちていかないボートマネジメントを確認しました。後半は、よりレースに近く、前に出ることを目的としました。風を掴んだ後に寄せていくタイミング、他艇を受けるタイミングなど、色々なことを試しながらベストを探っていくことができました。

この日のミーティングは神奈川大学さんと合同で行い、土日のレースに向けた海面の情報共有や普段の練習の取り組み方など、セーリング技術以外の面についても議論しました。ヨット経験のある方の意見を聞くことができ、非常に有意義な時間となりました。

 


3/11(土)

この日から、関東フリートレースが開催されました。470クラスは72艇、スナイプクラスは67艇が出走し、いずれも1フリートでのレースとなりました。私は4770として、山崎さんと共にレースに出場しました。2年次の秋以来、先輩クルーとしっかり乗り込むという機会が無かった自分にとって貴重な時間であり、多くの学びを得ようととにかく必死で臨みました。

この日は、3〜6m/sの風域で3レース行いました。

470チームのミーティングでは、山崎さんの力をお借りしながら、2日目の目標設定を行いました。1日目終了時点で3艇の合計得点が10ポイント差で勝っていた東京大学さんに引き続き勝つことを目標としました。東京大学さんは、昨年度のインカレにて、12位の九州大学さんから87ポイント差で17位に位置しており、現時点の我々にとって絶対に勝たなくてはならない相手でした。

 


3/12(日)

この日は、2〜5m/s程で3レース行いました。最終結果といたしましては、東京大学さんと52点差で敗北となりました。2日目の3レースで実に62点もの差をつけられたということになります。

東京大学さんのスコアから、3艇間のレベルが我々よりも高い水準でおおよそ均等であることが分かります。そこが我々の弱点であると強く実感しました。全艇がしっかりと努力を重ねていることを前提とした上で、3艇間に実力差があることは、コミュニケーション不足に依るものだと思います。速い艇が遅い艇をどう導くか、遅い艇は速い艇にどうヒントを求めるか、お互いがお互いのために助け合うことが今のチームには足りていないと感じました。今後は、チームをまとめる立場として、全艇をより高い水準に持っていくことを目標といたします。

 

 


土日を通し全6レースを行う中で、多くの課題を発見できたと共に、冬の練習の成果を感じることができました。数多く出た課題の中の1つとしましては、スタートのポジションキープにおけるテクニックの不足があります。72艇に対し、ラインは狭く感じるような設定でした。多くのビッグフリートを経験する中で、ある程度のスタートはこなせるようになりましたが、オリンピアンに挟まれてのスタートをした時、彼らが自在にポジション取りのアクションを起こすのに対し、私に出来ることは位置の微調整のみで、後手後手の展開になってしまっていると感じました。現在の自分は、おおよそのラインが見えており、何秒前にどこにいればベストかという感覚が身に付いています。その能力をより活かすために、見えたベストポジションに素早く艇を移動させる技術を高めていきたいと思います。

冬練習の成果といたしましては、強豪の選手と戦う中で、軽風〜順風のボートスピードや、苦手な風域である軽風にて、スタートから2下マークで9位以下がDNFになるまで、シングルを目指しながら10位で走ることができたことなど、自信を持つことができました。

私個人といたしましては、山崎さんと乗れたことにより自分の中で非常に大きい成長がありましたし、レース直後にメモに残し言語化したことで、チームにも良いヒントをたくさん与えられたと思います。良いレースをたくさん経験させてくださり、ありがとうございました。


また、最終日の着艇前に、オリンピック強化選手の大石さん(同志社大学).福田さん(立教大学)と帆走をしていただきました。その際に、現在の自分に足りていないことを多く見つけることができました。この遠征は、全レースでオリンピアンの近くでスタートして帆走やレース展開をよく観察できたことや、学生トップレベルの選手と一緒に帆走が出来たことなど、蒲郡では得られないことを多く持ち帰ることができました。

 

今回、470チームは非常に悔しい結果となりました。インカレ入賞へしっかりと届くような結果を絶対に出さなければならないという誰よりも強い思いで臨んだため、このような結果になってしまったことは非常に不甲斐なく、今まで以上に焦る気持ちが湧き出てきているというのが正直な感想です。

しかし、歩みが順調ではないにしろ、今まででは考えられないようなレベルの中で戦えるようになっていること実感しました。今回の遠征結果を踏まえ、5月に行う予定の遠征に向けた約1ヶ月半の間の練習プランや、目標を立てました。そこに全標準を合わせ、常にインカレから逆算した思考で日々を過ごしてまいります。

繰り返しになりますが、この遠征が実現できたのはOBOGさんの多大なるご支援があってこそだと考えております。今後ともご支援、ご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願いします。必ず良い結果をご報告いたします。

以上で遠征報告を終わります。


名古屋工業大学ヨット部副将 髙野陸斗

 


以下、最終結果です。

 

470クラス

4822 村田コーチ.紀國 18位

4770 髙野.山崎さん  32位

4769 竹尾.野首    26位

4704 森.島田     39位  (全72艇)

 

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スナイプクラス

31690 酒井.工藤   51位

31689 松下.加藤   42位

31246 木村.二見   53位  (全67艇)


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