お疲れ様です。前年度スナイプリーダーを務めました、スナイプ級4年の酒井瑞生です。このブログを書き終われば、本当に現役としての仕事が全て終わるのかと思うと寂しいですね。
最後のブログに何を書こうか迷いましたが、僕が名工大ヨット部において周りと違ったことは、2年間スナイプリーダーを務めたこと、また3年生リーダーでインカレに出場したことだと思います。なので、このことについて簡単に書いていこうと思います。
僕がスナイプリーダーとしてチームを託されたのは2年生の冬でした。当時のスナイプチームは3年生がいなかったため、4年生が引退したあと2年生がチームを率いていかなければならないことは決まっていました。そして、おそらく僕がスナイプリーダーとなることもほぼ決まっていたことでしょう。なぜなら当時の最上級生は、まだヨット熱の低かった雅基、入部して日の浅い木村、そしてスキッパーとしてすでに石川監督にボコボコに怒られて凹みまくることも多い僕の3人だったからです。
今になって告白しますが、当時は正直やりたくありませんでした。僕は自己評価として、リーダーには向いていないだろうと思っているからです。石川監督からも、「瑞生は優しすぎる」と言われたことがあります。人の気持ちを考えることは時にマイナスに働きます。リーダーは冷徹にならなければならない時もあります。それができなかった僕のチーム作りは困難を極めました。1,2年生だけのチームは、蒲郡の冷たい北西の風に煽られまともに走ることすら難しかったです。
ですが、結果としてこの年スナイプチームはインカレ出場を果たすことができました。それはなぜか。要因は様々あるとは思いますが、特に２つ挙げさせてもらうとすると、一つは、安心感のある1番艇、2番艇ができたこと。もう一つは、OBさんの協力を得られたことである程度練習中の仕事を分担できたことです。
一つ目に関しては竹尾の加入、二つ目に関しては未熟なチームを見かねた先輩方がたくさん協力してくれたことにより達成しました。そして、これらは二つとも僕1人がどうこうしたという話ではありせん。つまり何が言いたいかというと、リーダー1人の力だけではインカレ出場は不可能だったということです。絶対的な、それこそ学生のうちに全日本を制すようなリーダーが引っ張っていければ別ですが、経験者の少ない名工大ではそれは現実的ではありません。大学のセーリングはチームスポーツです。3艇が並んで走らなければ勝てないスポーツで、まだまだ未熟なリーダー1人が頑張るだけではどうしようもありません。この年は結果としてリーダーとエースの二本柱でチーム力を底上げできたこと、また現役という枠の外側からもチームを引き上げてくれたことが大きく働いたと思います。勘違いして欲しくないですが、リーダーがリーダーらしく振る舞うことは必要不可欠なことです。かっこいい背中にはメンバーが自然と着いてきて勝手にチームが引っ張られていきます。これを前提条件として、これからチームを作る現役には2番艇に力をつけることを少し意識してほしいと思います。（ちなみに、細かいことは抜きにしてスナイプ歴の浅かった木村、スキッパー歴の浅かった修弥を筆頭とした現役のみんなはよく頑張ってくれたと思います、ありがとう）
そして、リーダー2年目となった最後の年。去年とほぼ変わらないチームで臨んだインカレ予選は大敗に終わってしまいました。去年と違いチーム力も上がりみんながチームを考えて動けるようになっており、さらにはインカレ総合6位を目標に活動してきただけに、本当に悔しかったです。チームを引っ張りあげることができなかったこと、リーダーとして不甲斐ないと思っています。そして、勝てなかったリーダーがこの年のことについて書くのはあえて割愛します。現役の子達は2年間リーダーとしての僕や僕たちのチームをちゃんと見てきたと思うし、心残りも伝えてきたつもりです。何がダメだったのか、具体的に何をするべきなのか、ここからは現役の君たちが考えて欲しいと思います。
遅くなりましたが、セーリングのことだけではなく人としても成長させてくださった石川監督、村田コーチ、そして1年の頃から僕を指導してくださったOBOGさん、騒がしくて楽しい同期たち、支えてくれた後輩たち、そして関わってくださった全ての方々に心からの感謝を述べたいと思います。本当にありがとうございました。今度はOBとして名工大ヨット部の思い出話ができると嬉しいです。
最後に、新幹部のみんなへ。石川監督には社会の常識をたくさん叩き込まれたのと同時にたくさんのオトナの連絡先もスマホに叩き込まれました。僕は優しいので君たちのスマホもパンパンにしてあげたいと思います。また連絡先渡しがてら練習見にいきますね。
