名古屋工業大学ヨット部

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夏合宿に向けて#5

日頃より大変お世話になっております。

副将の髙野陸斗です。


2週間後に院試を控えており、さすがにヨットの思考を排除しようと考えているのですが、どうにも難しいようです。スマホの電源は寝る前以外基本切っていますが、一度開けば大量のヨット関係の通知が溜まっています。

残り2週間電源を切りっぱなしにするしかない、、、


夏合宿、延いては引退までに向け、技術的な課題は明確に持っていますが、そこにはフィーチャーせずチーム面や思考面を抽象的に書こうと思います。

具体的な現状課題を書くと他大学に弱点がバレてしまうという意味もあり、控えます(笑)

 


まず副将という立場から、チームの在り方について考えます。夏、長くて、それでいて終わってしまえばあっという間なシーズンが始まります。チームとしてはインカレに直結する大切なシーズンです。長期休暇という中で、ヨットのみに集中できる最高の環境であることと同時に、限られた残り期間で大幅なジャンプアップが求められる非常にシビアな時間でもあります。

期初に立てた目標に対し、今のチーム状況では絶対に達成できないという事実は、全員が認識していると思います。ただ、その現状に対してより核心をついたアプローチが出来ていない選手が非常に多いです。焦りが先に来てしまうが故に、精一杯さが空回りしているのが現在のチーム状況です。そういった面をケアすること、自分のことでさえ難しい中ですがそれが自分の役割だと勝手ながら考えています。

夏休みを迎えるチームには1点だけ、その環境で出来る最大限の成長をすることを求めます。

まずレギュラーメンバーに向けた意味としては、1つの練習メニューを1つの意味として終わらせないことを心がけて欲しいと思います。

少し話が飛びますが、去年の12月頃にブログで書いた「新体制での目標」を全員分振り返ってみると、進捗は人それぞれですが、当時のレベルからほぼ変わっていない選手もいるという印象を受けました。これは下級生のみならず、幹部に至ってもそうだと思います。絶対的な軸を持っていないと、モチベーションもメンタルも結果も技術もブレてくるものだと思うし、現にそういった選手はチームにちらほら見られます。目標を適宜再設定すること、更新していくこと、何にせよ絶対的に目指すべき軸を夏合宿に向けて立て直す必要があります。初心者集団の僕らがセレクションや経験者集団の他大学に勝つ鍵は、頭を使うこと以外にありません。どうすれば彼らを出し抜けるか、どのようなズルをして前に出して行くか、このような積み上げた思考が必要だと考えています。具体例を1つだけあげますが、スタート練習はただ0秒でラインを切るだけを目指す練習ではありません。全員がこの点を意識し練習強度を高めていくことで、3ヶ月で入賞に届くほど大化けする選手が必ず現れます。そういった面での働きかけから、チームの強度を上げていける期間にしたいと思います。

続いて控えメンバーと1年生に向けてという意味では、限られた時間の使い方を自分で考えることを大切にして欲しいと思います。上級生に対して1年生が多く十分にヨットに乗る時間をもらえないという状況は、インカレ上位を目指そうとする小規模チームにおいてはどうしても起こってしまうことなのではないかと思います。そこで上級生やチーム運営への不満が生まれるのも仕方がない面もあり、ある種その議論は部活動らしくて何も問題ないと思います。しかし、その感情を不満で終わらせて思考を止めないこと。あまり乗れないからこそたくさん考えて、乗れない時間さえも利用して、自分の強みにしていくと良いと思います。もしも不自由なく1日中練習している1年生が他のチームにいたとしたら、その人はきっと持て余す練習時間に甘えた凡庸な選手になってしまうはずです。片やこのチームの1年生においては、時間がないという弱点こそ強みに、ひたすら考え抜いたその頭がいつか最大の武器になるように、各々が自立した人間であることを期待します。

夏合宿を経て、「良いチーム」でありたいと思います。仲の良い、馴れ合うチームという意味ではなく、チームの軸が増えていて欲しいです。現状は、470チームなら副将とリーダー、スナイプチームなら主将とリーダー、2本軸(+最上級生)が基本です。練習中にチームを締める人間は何人いたって困りません。レースシーンで先陣切ってチームを盛り上げる選手は何人いたって困りません。そういった軸となる選手がさらに現れ、セーリングチームとして個々が強いだけでなく、サポートボート含め一丸となった時に1番力を発揮できるチームでありたいと心から思います。そのような意味でも、チームとしての総力的な面で進化する夏合宿期間にしていきます。


最後に少し個人的な面について話しますが、先日出場した関東フリートレースにて、確実に一段階上の領域に到達しました。まだ何も成し遂げていない以上慢心する気はありませんが、関東の舞台で9位を走り切り、今までの努力が初めて報われたかのような感覚がありました。しかし終わってみれば、最高の気分とは裏腹にそれ以上の欲を持っている自分に気付きました。あの時この技術があれば全レースシングルも行けたのではないか、自分がこの能力をもっと突出させていればトップ3も見えていたのではないか、そういった振り返りをする中で、学生トップの彼らに対抗するために自分に足りないところは意外と細かく、小さなところなのだと感じました。今までの遠征で散々言ってきた、「上位校との差を感じる」ということを本当の意味で達成できたのだと思います。目指すところはオリンピアンに勝つことではなく、たかだか同じ大学生に勝つ程度のレベルです。ここで感じられた差を潰し込んでいくには長時間乗り込める夏合宿は最適な期間であり、自分にとって最大のターニングポイントになるかと思います。学生トップ選手との差は細かく小さな点とは述べましたが、それ故に奥が深く、本当に思考しなれば詰め切れない課題ばかりです。監督やコーチの力も借りながら、効率よく経験の差を埋めていきたいと思います。

 

冒頭で述べた通りかなり抽象的な心構えになりました。最後に具体的な目標をあえて1つだけあげると、院試期間で腕をひと回りサイズアップして、ノースリーブ出艇に恥じない身体を手に入れることです。

以上で終わります。

名古屋工業大学ヨット部副将 髙野陸斗

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